個室サウナは本当に危険なのか?SAUNATIGERの事故から考える「本当の安全対策」

「個室サウナに行ってみたいけれど、
先日の火事や死亡事故のニュースを見て、正直怖くなった」

最近、こうした声を多くいただくようになりました。
結論からお伝えすると、その不安は正しいです。

個室サウナは、正しく運営されていなければ一般的な大衆サウナよりもリスクが高い側面があります。
そしてその事実は、2025年12月15日に東京・赤坂で起きた会員制個室サウナ「SAUNA TIGER」での死亡事故によって、非常に重く突きつけられました。

本記事ではこの事故を教訓として、

  • なぜ個室サウナで事故が起きてしまうのか
  • 利用者自身が守るべき安全対策
  • ワイルームSpaが「ここまでやる」理由

を、感情論ではなく構造と事実から解説します。

【POINT】この記事の要約

個室サウナで事故が起きやすいのは、密閉空間で高温環境にも関わらず、外から見えないので異変が起きても発見が遅れやすいからです。利用者の方は、きついと感じたら即退出すること、電子機器を持ち込まないことが重要です。ワイルームSpaでは、有人・即応体制で内側から常に開閉可能なドア構造となっています。また初回利用時には事前オリエンテーションを実施し、やりすぎと言われるほど安全対策を徹底しています。

SAUNATIGERで何が起きたのか(報道から見える事実)

個室サウナ

報道および捜査関係者の情報から、
この事故は単なる「不運な火災」ではなく、

複数の安全装置が同時に機能しなかった可能性

が指摘されています。

① 逃げられなかった構造的問題

被害に遭われた2名は、
サウナ室の出入り口付近で倒れて発見されました。

ドアノブが内外ともに脱落していた

ドアが開かず、物理的に脱出できなかった可能性

非常ボタンは押された形跡があるが
フロント側で受信されていなかった可能性

「助けを呼ぼうとしたが、届かなかった」
この一点だけでも、個室サウナにおける
安全設計の重要性が痛感されます。

② 死因は“火”ではなく“煙”の可能性

遺体に致命的な火傷はなかったとされており、

・一酸化炭素中毒
・酸素欠乏

によって意識を失った可能性が高いと報じられています。

サウナ火災で最も怖いのは
炎ではなく、気づかぬうちに奪われる意識です。

なぜ個室サウナは「事故が起きやすい」のか

個室サウナ

問題の本質は、「個室」という構造そのものにあります。

  • 密閉空間
  • 高温環境
  • 外から見えない
  • 異変が起きても発見が遅れる

大衆サウナであれば、
誰かが倒れればすぐに気づかれます。

しかし個室サウナでは、
異変を“自分で知らせられなければ終わる”
という側面があります。

だからこそ、
個室サウナに必要なのは「雰囲気」や「おしゃれ」ではなく
冗長すぎるほどの安全設計です。

利用者が必ず守るべき安全ルール

個室サウナ

どれだけ設備が整っていても、
最後に自分を守るのは「自分の判断」です。

以下は、個室サウナ利用時の絶対ルールです。

  • 飲酒後は入らない
  • 少しでも「きつい」と感じたら即退出
  • タオルをストーブ付近に置かない
  • 指定外のアロマを絶対に使わない
  • スマホ・電子機器は極力持ち込まない

「もう1セットいけそう」
この油断が、事故の入口になります。

ワイルームSpaが“やりすぎ”と言われても安全対策を徹底する理由

個室サウナの扉

個室サウナでの事故を受けて、
私たちは改めて自分たちの運営を見直しました。

そして確信したのは、
今までやってきた対策は間違っていなかった
ということです。

<ワイルームSpaの防災・安全対策>

① 有人受付・即応体制

完全無人ではありません。
SOSボタンはフロントに即時通知、5秒以内にサウナルームまで駆けつけ可能。

「鳴る」だけでなく“人が動く”ことが安全です。

② ドア構造

ロックなしで内側から常に開閉可能。

万一倒れても閉じ込められない設計になっています。

③ 消防設備

サウナルーム内にスプリンクラー設置し、熱探知機を完備しています。

④ 事前オリエンテーション

初回利用時は必ず説明しています。

SOSボタン・出口位置を確認し、

「無理をしないでください」と何度でも伝えます

正直、ここまでやると
「面倒」「厳しい」と言われることもあります。

それでも私たちは、
“事故が起きない店”であり続けることを最優先します。

>> ワイルームSpa 鶴見店のサウナのメニューを確認する

個室サウナの安全性に関するFAQ

Q: 一人で行くのが不安です。二人以上で利用すべきですか?

A: 初めてで不安が強い場合は、同性同士で利用できるペア個室などを選ぶと安心です。お互いに体調を見守ることができるため、リスクは大幅に下がります。

Q: 持ち込んだアロマオイルを使ってもいいですか?

A: 多くの店舗で禁止されています。可燃性の高いオイルを熱したストーブにかけると、爆発的な炎上(バックドラフト現象のような状態)を招く恐れがあり非常に危険です。必ず店舗備え付けのものを使用してください。

Q: サウナ室で気分が悪くなったらどうすればいいですか?

A: 無理に動こうとせず、まずは座ったまま、または低い姿勢でSOSボタンを押してください。個室サウナのドアは通常、外からスタッフが開錠できる仕組みになっています。

Q: スマートウォッチを持ち込んでも大丈夫ですか?

A: 心拍数を管理することは安全対策として有効ですが、サウナ対応(耐熱)の機種以外は、バッテリーの膨張や発火の恐れがあるため持ち込みを控えましょう。サウナ専用のスマートウォッチ等の使用をおすすめします。

まとめ:安心は「偶然」ではなく「設計」でつくるもの

個室サウナは、正しく選び、正しく使えば、
人生を変えるほど深いリラックスをもたらします。

しかし一方で、
安全設計を軽視した空間は、
一瞬で命を奪う場所にもなり得ます。

SOSボタンは本当に機能するか

誰かがすぐ来てくれるか

逃げられる構造か

「なんとなく大丈夫そう」ではなく、
根拠のある安全を選んでください。

ワイルームSpaは、
安心して“何も考えずにととのえる場所”であるために、
これからも安全対策を最優先に運営していきます。

>> ワイルームSpa 鶴見店の公式サイト

この記事の著者情報

個室サウナ&タイ古式マッサージ ワイルームSpa横浜鶴見店のオーナーのタルイタケシの写真

執筆者:タルイ タケシ
個室サウナ&タイ古式マッサージ ワイルーム Spa 横浜鶴見店 オーナー
全国700軒以上のサウナ施設を巡り、温冷交代浴が身体にもたらす効果を肌で体験。タイ現地へ足を運び、ローカルから高級店まで様々なタイマッサージ店を巡ることが趣味であり、ライフワーク。
「サウナ好き」「タイマッサージ好き」が高じて、お客様に最も安全で効果の高い癒しを提供するため、自身で店舗を開業。